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幾何編2

二等辺三角形のガイド

2つの辺の長さが等しい三角形が二等辺三角形。真ん中の軸で折るとぴったり重なる「左右対称」の形だよ。この対称性から、底角が等しいこと・頂角の二等分線が底辺を垂直に二等分することが、次々と導かれるよ。

この単元の全体像

対称性から性質が生まれる

二等辺三角形は「2辺が等しい三角形」。その2辺(等辺)ではさまれた角を頂角、残りの2つの角を底角と呼ぶ。いちばん大事な性質は「底角は等しい」。折り紙のように頂角を通る軸で折ると左右がぴったり重なるから、下の2つの角も等しくなる。直感的にはこれで納得できるよね。

さらに、頂角を二等分する線は、底辺のちょうど真ん中を通り、しかも底辺と垂直に交わる。「二等分線・中点・垂直」の3つが1本の線に同時に集まる、というのが二等辺三角形の強さ。この「1本の線」は、証明でとても頼りになる補助線になる。

ちなみに、3辺すべてが等しい正三角形は、二等辺三角形の中でもとくに対称性が高い「特別な仲間」。どの辺を等辺と見ても二等辺三角形になるから、3つの角がすべて等しく、6060^\circ ずつになる。二等辺三角形の性質は、そのまま正三角形にも受けつがれるよ。だから正三角形の問題は、二等辺三角形の道具をそのまま使いながら「どの辺を底辺に見るか」を自由に選べる、というお得さがあるんだ。

「合同で示す」練習の入り口

この単元は、直前に学んだ「図形の合同」を使って性質を証明する最初の本格的な場だよ。底角が等しいことも、二等分線が底辺を垂直に二等分することも、補助線を1本ひいて2つの三角形の合同(おもに SAS=2辺とその間の角)を示す、という同じ型で導ける。

証明というと身構えるかもしれないけれど、やることはいつも同じ。「仮定(与えられていること)を書く → 補助線をひく → 合同な三角形を見つける → 対応する辺や角が等しいと言う」。この流れを二等辺三角形でしっかり体に入れておくと、ほかの図形の証明もこの型に当てはめて考えられるようになるよ。

この先の平行四辺形や、三角形の五心(外心・内心など)でも、「等しい辺・等しい角 → 合同 → 新しい等しい関係」という流れがずっと続く。二等辺三角形は、その考え方を体にしみ込ませるための道場みたいな単元なんだ。

つまずきポイント

「頂角」と「底角」を取りちがえない

等しいのは「底角」(下の2つ)で、頂角ではない。図が回転していると、どこが頂角でどこが底角か分からなくなりやすい。まず「長さが等しい2辺(等辺)」を見つけて、その2辺ではさまれた角が頂角、残りが底角、と順番に決めていこう。等しい辺に同じ印がついているかを最初に確認するのがコツだよ。三角形が斜めや逆さに描かれていても、この「等辺さがし」から始めれば迷わない。

証明では「何を仮定に使えるか」を区別する

「底角が等しい」を証明する問題で、証明の途中に「底角が等しいから」を使ってしまうと、結論を前提にする循環論法になる。使ってよいのは、あくまで仮定である「2辺が等しい」ことと、補助線でできた「共通の辺・角」だけ。何が与えられていて、何をこれから示すのかを、答案の最初にはっきり書き分けよう。

「2辺が等しい」を言うには逆向きの性質を使う

二等辺三角形かどうかを「示したい」ときは、性質を逆に使う。「底角(=2つの角)が等しい三角形は二等辺三角形」という逆も成り立つから、角が等しいことを示せれば辺が等しいと言える。定理そのもの(2辺が等しい→底角が等しい)と、その逆(底角が等しい→2辺が等しい)は向きが反対。どちらを使う場面かを意識して使い分けよう。

この「逆向き」の考え方は、応用問題でとても効く。たとえば図の中で2つの角が等しいと分かったら、「じゃあこの三角形は二等辺だから、この2辺も等しい」と、新しい等しい長さを取り出せる。角の情報から辺の情報を、辺の情報から角の情報を引き出せる。二等辺三角形は、その両方向の「変換」ができる便利な足場なんだ。等しい印が1つ見つかったら、そこから何が芋づる式に言えるかを探すクセをつけよう。

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