代数編2
かっこの積を1本の式に開くのが「展開」、逆にかけ算の形に組み直すのが「因数分解」。どちらも のような公式を、正方形や長方形のタイルの並べ替えとして見て理解していくよ。
は、1辺が の正方形の面積。この正方形を切ると、 のタイル1枚、 のタイル1枚、そして のタイルが2枚に分かれる。だから 。まん中の が「なぜ2倍なのか」も、タイルが2枚あると見れば一目でわかるよ。
この「タイルを敷きつめる」見方は、分配法則を2回使うことと同じ。 なら、大きな長方形が4枚のタイルに分かれる。展開の公式は暗記するものというより、この面積の分け方から毎回「作れる」ものなんだ。
因数分解は、バラバラのタイルを1つの長方形にきれいに組み直す作業。 という3種類のタイルを並べ替えると、たて ・横 の長方形になって、 と書ける。「足して 、かけて になる2つの数」を探すのは、タイルの縦横の長さを探しているのと同じことだよ。
展開と因数分解は、行きと帰りの関係。展開できれば、答えが正しいか逆から確かめられる。この2つは二次方程式・二次関数・平方根の計算へと直結する、代数の「心臓部」。ここをタイルの絵で腹落ちさせておくと、この先の式変形がぐっと速く正確になるよ。
展開でよく出るのは、、、そして の3つ。とくに最後の「和と差の積は2乗の差」は、まん中の項が消えるのが気持ちよくて、暗算にも役立つよ。因数分解はこれらを逆向きに読むだけ。 を見たら に戻せる、という具合だよ。
公式はまず暗記より「作れること」が大事。 をタイルで敷きつめれば が自分で出てくるから、うろ覚えでも図に戻れば立て直せる。そのうえで、よく使う形を覚えておくとスピードが上がる。この順番で身につけると、忘れてもこわくないよ。
いちばん有名な落とし穴が、 を とやってしまうミス。まん中の が抜けている。 は を2回かけるということで、 を各項にかける とはまったく別物。タイルの絵で「 が2枚ある」ことを思い出せば、 を落とさなくなるよ。
を にするとき、 と は「かけて (定数項)」だけでなく「足して ( の係数)」も同時に満たす必要がある。かけ算だけ合わせて としても、足すと になって にならない。かける組を書き出したら、必ず「足した和」も確かめるのがコツ。符号がからむ のようなときは、とくに符号の組合せに注意しよう。
因数分解は、いきなり公式にあてはめる前に「全部の項に共通する文字や数」がないかを確認するのが先。 なら、まず をくくり出して 。この一手を飛ばすと、後の計算が重くなったり、最後まで分解しきれなかったりする。「共通因数 → 公式」の順で見る、と手順を決めておくと安定するよ。
そして「これ以上分解できないところまで」やりきることも大切。 を で止めず、 まで進める。共通因数でくくったあとの中身が、さらに公式で分解できることもある。逆に、展開して元に戻せば答えの検算になるから、不安なときは一度かけ広げて確かめよう。行きと帰りを両方使えるのが、この単元の強みだよ。