代数編2
「面積が2の正方形の、一辺の長さは?」 その答えが平方根 だよ。2乗すると 2 になる数。正方形の面積から一辺を逆にたどる、という絵で見ると、 の正体も、整数でぴたりと表せない「不思議な数」があることも、すんなり腑に落ちるんだ。
正方形の面積は「一辺 × 一辺」。だから面積 9 の正方形の一辺は、 より 3。面積 16 なら一辺は 4。この「面積から一辺を逆に求める」操作が平方根で、、 と書く。(根号)は『2乗するとその数になるもと』を表す記号なんだ。
のように、一辺がきれいな整数になる面積を「完全平方数」と呼ぶ。これらは をはずして整数で書ける。平方根は、前に学んだ「2乗して展開する」計算の「逆向き」だね。面積側から辺側へたどる操作、と押さえておくと見通しがいいよ。
では面積 2 の正方形の一辺は? では 、 では 。小数をどれだけ細かくしても、2乗してぴたり 2 になる数にはたどり着かない。この「終わらない小数」が で、分数では表せない数=無理数だよ。数直線の上では、1 と 2 のあいだ、 のあたりにちゃんと1つの点として存在している。
は「なくならない」けれど「きれいには書けない」。だから計算では、無理に小数にせず の姿のまま扱うのが基本になる。整数・分数だけだった数の世界に、正方形の一辺として無理数が仲間入りする。ここで数の世界がぐっと広がるんだ。
平方根どうしは、 のように中どうしをかけたり、 と外に出せる分を出して簡単にしたりする。 のように、同じ どうしは文字式と同じ感覚でまとめられる。ここでも前に学んだ式の計算がそのまま生きてくるよ。
平方根は、次の二次方程式で必ず使う道具。 の解が になるように、2乗をほどくと平方根が現れる。三平方の定理で斜辺の長さを求めるときにも登場する。「2乗の逆」という一点をしっかりつかんでおけば、この先の の場面でこわがらずにすむよ。
を としてしまうミスが定番。正しくは で、7 とは違う。根号は中身をまとめて計算してから外すもので、足し算のところで勝手に分けられない。 が「かけ算」とは相性がよくても()、「足し算」とは相性が悪い、と覚えておこう。
「2乗すると 9 になる数」を聞かれて 3 だけ答えるのは、半分だけの正解。 だけでなく も成り立つから、平方根は と の2つあり、まとめて と書く。前に学んだ「マイナス×マイナスはプラス」がここで効いてくるんだ。
ただし記号 そのものは、そのうちプラスの方(正の平方根)だけを指す約束で、。「9 の平方根は 」だけど「」。この使い分けが混ざりやすい。とくに を解くときは と、両方を落とさず書くのがだいじだよ。
を答えのままにしてしまうと、それ以上まとめられるのに止まっている状態。 で、 は完全平方数だから外に出せて、 と簡単にできる。根号の中に「2乗の形でくくり出せる数」がないか、いつも一度は確かめる習慣をつけよう。
これは前の因数分解で身につけた「まず共通なもの・くくり出せるものを探す」発想と同じ。 の中を素因数に分けて、同じ数が2個そろっていれば1個ぶんを外に出せる。ここまでやって初めて「いちばん簡単な形」になる、と押さえておくと、答えの形で迷わなくなるよ。