代数編2
が入った方程式が二次方程式。 の解は「放物線が 軸を横切る点」として見えるよ。だから解は2個・1個・0個と変わりうるのがおもしろいところ。因数分解・平方完成・解の公式という3つの解き方も、この放物線の絵の上で意味がつながっていくんだ。
二次方程式 を解くことは、放物線 が 軸(高さ 0 の線)とぶつかる を探すこと。放物線が 軸を2か所で横切れば解は2個、頂点がちょうど 軸に乗れば重なって1個(重解)、 軸より上に浮いていれば交わらず解なし(実数解 0 個)。一次方程式が必ず1つの解を持ったのと違い、二次方程式は解の個数そのものが変わるんだ。
で を大きくしていくと、放物線がせり上がって2つの交点が内側に近づき、 で1点に重なり、さらに上げると交点が消える。「グラフのどこにあるか」と「解が何個か」がぴたりと対応している。この絵を持っておくと、解が2個・1個・0個のどれになるかを直感でつかめるよ。
いちばん速いのは因数分解。 を と直せば、「かけて 0 なら、どちらかが 0」から とすぐ出る。前に学んだ因数分解が、そのまま方程式を解く道具になるんだ。
きれいに因数分解できないときは、平方完成で の形に持ちこみ、平方根を取って解く。この手順を一般の について通しでやると、どんな二次方程式にも効く「解の公式」ができあがる。因数分解 → 平方完成 → 解の公式は、別々の技ではなく「同じことを一般化していく1本の道」なんだ。
平方完成は、 のような式を「正方形+すきま」で見て、足りないすきまを埋めて の形にする操作。 を と に分けて正方形の右と上にはりつけると、 のすきまが空く。そこを埋めれば一辺 の正方形になる。ただし勝手に足した 9 はあとで引いておく、という調整がポイントだよ。
この「すきまを埋めて2乗の形を作る」考え方は、前の展開・因数分解のタイルの見方の続きであり、二次関数で頂点を求める平方完成とまったく同じ操作。方程式を解くためだけでなく、放物線の頂点を読むためにも使える万能の道具なんだ。さらに高校では、判別式で交点の数を符号だけで見分ける話へとつながっていくよ。
を、両辺を でわって 、 だけにしてしまうミス。これだと という解が消えてしまう。 が 0 かもしれないのに 0 でわってはいけないんだ。二次方程式は「かたまりかたまり なら、どちらかが 0」を使って、 と の両方を出すのが正しい。
二次方程式の解は基本2個あるのに、片方だけ書いて終えてしまうつまずき。 なら と の2つ、 なら の2つ。放物線が 軸を2か所で横切る絵を思い出すと、「解は2つあるはず」と気づきやすい。もちろん重解(1個)や解なし(0個)の場合もあるので、個数もふくめて確かめよう。
を にするとき、すきまを埋めるために足した をそのままにしてしまうと、式の値が変わってしまう。正しくは 。勝手に足した 9 は、必ず同じだけ引いてつじつまを合わせる。これは前に学んだ方程式の「両がわのつりあいをくずさない」感覚と同じことだよ。
解の公式を使うときも、符号の入れちがいや の中(判別式)の計算ミスが起きやすい。 が負なら実数解なし、というのも放物線が 軸より上に浮いた状態のこと。不安なときは、出した解をもとの式にもどして 0 になるか確かめれば、途中のミスにすぐ気づけるよ。