定理辞典📖 定理辞典

二次方程式

解と係数の関係

ax2+bx+c=0ax^2+bx+c=0 の2解 α,β\alpha,\beta は、α+β=ba\alpha+\beta=-\dfrac{b}{a}αβ=ca\alpha\beta=\dfrac{c}{a}

主張

二次方程式 ax2+bx+c=0ax^2+bx+c=0(a0a\ne0)の2つの解を α,β\alpha,\beta とすると、解そのものを求めなくても、和 α+β\alpha+\beta と積 αβ\alpha\beta が係数だけから下の式でわかるよ。たとえば x25x+6=0x^2-5x+6=0 なら a=1,b=5,c=6a=1,b=-5,c=6 だから、α+β=5\alpha+\beta=5αβ=6\alpha\beta=6(実際の解は 2 と 3 で、和 5・積 6 と合う)。

α+β=ba,αβ=ca\alpha+\beta=-\dfrac{b}{a},\qquad \alpha\beta=\dfrac{c}{a}

成り立つ条件

a0a\ne0 が前提。α,β\alpha,\beta は重解(2つが等しい)や、判別式 D<0D<0 の虚数解でも成り立つ。複素数まで含めて「2解」を考えればいつでも成立する。a=1a=1 のときは和 =b=-b、積 =c=c とそのまま読める。

証明(なぜ成り立つ?)

α,β\alpha,\beta を解にもつ二次式は a(xα)(xβ)a(x-\alpha)(x-\beta) と因数分解できる。これを展開して、もとの ax2+bx+cax^2+bx+c と係数を見比べる。

  1. 1

    α,β\alpha,\beta を解にもつ(x=α,βx=\alpha,\beta で 0 になる)二次式は、a(xα)(xβ)a(x-\alpha)(x-\beta) と因数分解できる。これがもとの ax2+bx+cax^2+bx+c と同じ式だね。

  2. 2

    右の a(xα)(xβ)a(x-\alpha)(x-\beta) を展開すると、xx の係数に和、定数項に積が出てくる。

    a(xα)(xβ)=ax2a(α+β)x+aαβa(x-\alpha)(x-\beta)=ax^2-a(\alpha+\beta)\,x+a\alpha\beta
  3. 3

    これを ax2+bx+cax^2+bx+c と項ごとに見比べる。xx の係数どうし、定数項どうしが等しいから、

    b=a(α+β),c=aαβb=-a(\alpha+\beta),\qquad c=a\alpha\beta
  4. 4

    それぞれ aa で割れば、α+β=ba\alpha+\beta=-\dfrac{b}{a}αβ=ca\alpha\beta=\dfrac{c}{a}。解 α,β\alpha,\beta を実際に求めなくても、和と積が係数だけから出たね。

逆に、和が ss・積が pp の2数を作りたければ、その2数は t2st+p=0t^2-st+p=0 の解として復元できる。だから「和と積から2数を求める」「2数を解にもつ二次方程式を作る」のに、この関係をそのまま逆に使えるよ。

補足・つまずきポイント

いちばんの注意は符号。和は ba-\dfrac{b}{a} とマイナスがつき、積は +ca+\dfrac{c}{a}bb の符号をそのまま和にしてしまうミスが多い。x25x+6x^2-5x+6 なら b=5b=-5 なので和は (5)=5-(-5)=5、と一度ていねいに符号をたどろう。判別式が解の「個数」を、解と係数の関係が解の「和と積」を教えてくれる。この2つが二次方程式の二本柱だよ。

関連する定理

見て確かめる

言葉で読んだら、動くアニメと自分の手で確かめてみよう。