幾何編1
どんな三角形でも、3つの角を合わせると必ず 。四角形なら 、五角形なら…? この単元は、平行線で学んだ「角の性質」を使って、多角形の角のひみつを解き明かすよ。
どんな形の三角形でも、3つの内角を足すと になる。これはただの暗記じゃなくて、ちゃんと理由がある。頂点を通って底辺に平行な線を1本ひくと、平行線の「錯角は等しい」を使って、3つの角がその直線の上に一直線()にきれいに並ぶんだ。だから合計は 。前の単元「平行線と角」で学んだ道具が、そのまま効いてくるよ。紙の三角形の角を3つちぎって並べると、ぴったり一直線になる。手を動かして確かめると、この不思議さが実感できる。
多角形の内角の和は、1つの頂点から対角線をひいて「三角形に分ける」と求められる。四角形なら三角形2つで 、五角形なら三角形3つで 。 角形は 個の三角形に分けられるから、内角の和は 。新しい公式に見えても、正体は「三角形の を何回使うか」なんだ。
おもしろいのが「外角の和」。多角形の外角をぜんぶ足すと、辺の数が何本でも、いつでもちょうど になる。多角形のまわりをぐるっと一周すると向きが1回転ぶん()変わる、とイメージすると納得しやすいよ。内角の和は形によって変わるのに、外角の和は変わらない。この対比も覚えておこう。
この「角を計算で出す」力は、この先ずっと土台になる。合同や円周角の問題でも、まず分かる角を や から埋めていく場面がたくさん出てくるよ。サッカーボールの模様(正五角形と正六角形)がなぜあの形で敷きつめられるのか、といった身近な疑問も、内角の大きさで説明できるんだ。
内角は三角形の「内側」の角、外角は1辺をのばしたときにできる「外側」の角。内角と外角を合わせると (一直線)になる関係だよ。とくに「三角形の外角は、となり合わない2つの内角の和に等しい」という性質は便利だけど、どの内角2つが対応するかを取りちがえやすい。図で、外角と「はなれた位置」にある2つの内角を指でさして確かめよう。
の は「分けてできる三角形の個数」。ここを暗記だけで済ませると、 か か迷ったときに立て直せない。実際に六角形で対角線をひいて三角形が4個できることを確かめれば、 と一致するのが自分の目で分かる。公式を忘れても「三角形に分ける」に戻れば作り直せる、という安心感を持っておこう。
正多角形の問題では「内角の和」を聞かれているのか「1つの内角の大きさ」を聞かれているのかで、答えがまったく変わる。1つの内角は、和を頂点の数 で割った 。同じように「外角の和」はどんな多角形でもいつも で一定、という性質も覚えておくと、正多角形の角がすばやく求められるよ。
じつは正多角形なら、外角のほうから攻めたほうが速いことも多い。外角の和は で一定だから、正 角形の1つの外角は ですぐ出る。そして「内角 + 外角 = 」だから、内角は から外角を引くだけ。内角の公式が思い出せなくても、この「外角ルート」を知っておくと、正多角形の角でつまずかなくなるよ。