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幾何編1

作図のガイド

目もりのない定規とコンパスだけで、「ちょうど真ん中」や「ぴったり直角」を作り出す。それが作図だよ。長さをはかるのではなく、コンパスが生む「等しい距離」を組み合わせて図形を正確に描く、パズルみたいな単元だよ。

この単元の全体像

道具は2つだけ、というルール

作図では、使える道具が「目もりのない定規」と「コンパス」の2つだけ、と決められている。定規は2点を通るまっすぐな線を引くためだけに使い、長さをはかるのには使わない。コンパスは、ある点を中心にして「等しい距離」の点を描くための道具。この制限があるからこそ、「なぜその図が正しいのか」を理由づけできる、きれいな作図が生まれるんだ。

作図のカギは、コンパスがいつも「中心から等しい距離(半径)」の点を描く、という一点にある。同じ半径で2つの円を描いてその交点をとれば、その点は2つの中心から「等距離」にある。この「等距離」をうまく利用することが、あらゆる基本作図の心臓部だよ。

基本の作図と、その「正しさの理由」

この単元では、垂直二等分線・角の二等分線・垂線といった基本の作図を学ぶ。たとえば線分 ABAB の垂直二等分線は、AABB から同じ半径で円を描き、その2つの交点を結べば作れる。できた直線上の点はどれも AA からも BB からも等しい距離にある。これが「AABB から等距離の点の集まり = 垂直二等分線」という定義とぴったり重なるから、正しく真ん中を通り、直角に交わる。

大事なのは、手順を覚えるだけでなく「なぜその手順で正しい図ができるのか」を言えること。多くの作図は、交点を結んでできる2つの三角形が「合同になる」ことで正しさが保証されている。だからこの単元は、この先の「図形と合同」と裏でつながっているんだ。作図で身につく「等しい長さを作って組み合わせる」感覚は、証明でも図形を読むときにも役立つよ。

角の二等分線も、同じ「等距離」の考え方で作れる。角の頂点を中心に円を描いて2辺との交点をとり、その2つの交点から同じ半径で円を描いて新しい交点を作る。頂点とその点を結べば、角をちょうど半分に分ける線になる。垂直二等分線が「2点から等距離」の線だったのに対して、角の二等分線は「2辺から等距離」の線。どちらも「等しい距離をコンパスで作る」という同じ発想から生まれている、と見抜けると、作図はぐっと覚えやすくなるよ。

つまずきポイント

コンパスの「半径を変えない」を守る

垂直二等分線の作図では、AA を中心にした円と BB を中心にした円で「同じ半径」を使うのが絶対条件。ここで半径を変えてしまうと、交点が AABB から等距離でなくなり、真ん中も直角もずれてしまう。手を動かすときは、AA で円を描いたあとコンパスの開きをそのまま変えずに BB へ針を移す。この「開きを保つ」動作を意識しよう。作図がうまくいかないときは、たいていここが原因だよ。

定規で「長さをはかって」ズルをしない

「真ん中」を作るのに、定規の目もりで長さをはかって半分の点を打つのは作図ではない。作図はあくまでコンパスの等距離だけで真ん中を作り出すのがルール。目分量やはかって済ませると、「なぜ正しいか」を説明できなくなるし、テストでも作図と認められない。遠回りに見えても、円の交点を使う正攻法で作るのが結局いちばん確実なんだ。

作図の線(補助の弧)を消さない

作図では、コンパスで描いた弧や、交点を求めるために引いた線こそが「どうやって作ったか」の証拠になる。仕上げに余計だと思ってこれらを消してしまうと、手順が伝わらず「正しく作図した」ことを示せなくなる。答案では、補助の弧や線はうすくてよいので残しておくこと。どの円の交点を使ったのかが見えるように描くのが、作図をきちんと伝えるコツだよ。逆に言えば、答案を採点する人は、この補助の弧を見て「等距離を正しく使えているか」を確かめている。弧が残っていれば、たとえ仕上げの線が少し曲がっても「考え方は合っている」と伝わる。だから作図では、きれいさよりも「作り方が見える」ことを優先しよう。

この単元のレッスン(動かして確かめる)

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