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確率・統計(中学)

確率の意味・相対度数のガイド

「表が出る確率は 12\tfrac12」って、どういう意味だろう? じつは確率は、何回も試したときに『どれくらいの割合で起きるか』が落ち着く先の数なんだ。試行を増やすほど割合が確率に近づく。この『近づいていく』ようすを見て、確率の正体をつかむ単元だよ。

この単元の全体像

相対度数=起きた割合

コインを何回か投げて、そのうち表が出た『割合』を相対度数というよ。相対度数は『表が出た回数 ÷ 投げた回数』で求める、0 から 1 のあいだの数。度数分布のところで学んだ度数(何回起きたか)を、全体の回数でわって割合になおしたもの、と考えるとつながる。

この割合は、投げるたびに動く。表が続けば割合は上がり、裏が出れば下がる。だから相対度数は『今この瞬間までの、起きやすさの目安』なんだ。回数が少ないうちは、この数はまだあてにならない。ここが次の話につながっていくよ。

試行を増やすと確率に近づく(大数の法則)

この単元のいちばんの発見が、『投げる回数を増やすほど、相対度数のゆれが小さくなって、ある1つの数に落ち着いていく』こと。コインなら 0.50.5、さいころで1が出る割合なら 16\tfrac16 あたりにぴたっと近づいていく。この落ち着く先の数こそが確率で、この性質を大数の法則というんだ。

だいじなのは、確率は『1回1回を言い当てる数ではない』ということ。次に表が出るかは分からないけれど、『何千回も投げれば、およそ半分は表になる』。確率はそういう長い目で見たときの割合を表している。だから相対度数(実際に試した割合)は、回数を増やすほど確率(理論上の落ち着く先)に近づく。実験と理論が手をつなぐ、統計と確率のちょうつがいになる考え方だよ。

確率のものの見方の出発点

ここで身につく『確率=長い目で見た割合』という見方は、この先の確率すべての土台になる。次の単元では、樹形図を使って『起こりうる場合を全部数え上げる』ことで、実際に試さなくても確率を計算する方法へ進む。相対度数で『確率とは何か』をつかんでおくと、その計算した数が何を意味しているのかがブレなくなるよ。

天気予報の『降水確率』や、くじの当たりやすさ、ゲームの成功率。世の中の『確率』はどれも、この『長い目で見た割合』の考え方でできている。1回の結果に一喜一憂せず、割合として冷静に見る。その見方の入り口が、この相対度数の単元なんだ。

つまずきポイント

少ない回数の割合を確率だと思う

10回投げて表が7回出たから『表の確率は 0.70.7』。これはよくあるカン違い。回数が少ないうちは、相対度数は大きくあばれるので、確率のよい目安にはならないんだ。表が3回続くだけで割合はぐっと上がるし、次の1回で大きく下がる。確率に近づくのは『回数をうんと増やしたとき』で、少ない試行の割合はまだ確率とは呼べない。回数が多いほど信じられる、と覚えておこう。

「次こそ裏が出やすい」と思ってしまう

表が5回続くと『そろそろ裏が出るはず』と感じるよね。でもコインに記憶はないから、次に表が出る確率はいつでも 12\tfrac12 のまま。過去の結果は次の1回に影響しないんだ。これは大数の法則の意味を取りちがえたときに起きる、とても有名なカン違い(ギャンブラーの誤り)。

大数の法則が言っているのは『次の1回を調整する』ことではなく、『回数を増やせば全体の割合がならされていく』ということ。個々の1回はあくまでバラバラで、その集まりを長い目で見ると割合が落ち着く。この2つを分けて考えると、『次こそ』のワナにはまらなくなるよ。

相対度数が確率に「一致する」と思い込む

相対度数は確率に『近づく』のであって、ぴったり『一致する』わけではない。60回投げても、表がちょうど30回とはかぎらず、割合は 0.50.5 の少し上や下をうろつく。近づくけれど、ぴたり同じにはならない。この『近づく』のニュアンスが大事なんだ。だから実験で出た割合が確率とほんの少しずれていても、それはふつうのこと。ずれ幅が回数とともに小さくなっていく、その傾向のほうを見るようにしよう。

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