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円の発展(接弦・方べき)

円に内接する四角形

円に内接する四角形は、向かい合う内角の和が 180∘180^\circ。

主張

44 つの頂点がすべて同じ円周上にある四角形(円に内接する四角形)では、向かい合う内角の和がつねに 180∘180^\circ になるよ。∠A+∠C=180∘\angle A+\angle C=180^\circ、∠B+∠D=180∘\angle B+\angle D=180^\circ の 22 組が同時に成り立つ。これを言いかえると「11 つの内角は、その対角の外角に等しい」。どちらの言い方でも、片方の角がわかれば対角がすぐ決まる。

∠A+∠C=180∘,∠B+∠D=180∘\angle A+\angle C=180^\circ,\quad \angle B+\angle D=180^\circ
95°85°ABCD
円に内接する四角形。向かい合う ∠A\angle A(赤)と ∠C\angle C(緑)を合わせると、いつも 180∘180^\circ になる。

成り立つ条件

44 頂点すべてが 11 つの円周上にあること(円に内接していること)。頂点の順番が円周をひとまわりする並びになっていることも大事で、順番が入れ替わって対角線が交差するような並びだと成り立たない。

証明(なぜ成り立つ?)

向かい合う 22 つの角が、それぞれ別の弧に立つ円周角であることに気づき、円周角の定理(円周角は中心角の半分)を使う。

  1. 1

    四角形 ABCDABCD が円 OO に内接しているとする。∠A\angle A は、AA を含まない側の弧 BCDBCD に立つ円周角、向かいの ∠C\angle C は、CC を含まない側の弧 DABDAB に立つ円周角だね。

  2. 2

    円周角の定理より、円周角は同じ弧に対する中心角のちょうど半分。だから ∠A\angle A は弧 BCDBCD の中心角の半分、∠C\angle C は弧 DABDAB の中心角の半分だ。

    OABCD
    中心 OO から OBOB・ODOD を引くと、弧 BCDBCD の中心角(赤=2∠A2\angle A。∠A\angle A が鈍角だと 180∘180^\circ を超える優角になる)と弧 DABDAB の中心角(緑=2∠C2\angle C)で、円 11 周=360∘360^\circ をうめる。それぞれの半分が ∠A\angle A・∠C\angle C だから、和は 180∘180^\circ になる。
  3. 3

    弧 BCDBCD と弧 DABDAB を合わせると、ちょうど円 11 周ぶん。だから 22 つの中心角の和は 360∘360^\circ。

    (弧 BCD の中心角)+(弧 DAB の中心角)=360∘(\text{弧 } BCD \text{ の中心角})+(\text{弧 } DAB \text{ の中心角})=360^\circ
  4. 4

    ∠A+∠C\angle A+\angle C は、その 22 つの中心角の和の半分。だから 180∘180^\circ になる。まったく同じ理由で、もう 11 組の ∠B+∠D\angle B+\angle D も 180∘180^\circ だ。

    ∠A+∠C=12×360∘=180∘\angle A+\angle C=\tfrac12\times360^\circ=180^\circ

逆

逆も成り立つ。四角形で向かい合う内角の和が 180∘180^\circ なら、その 44 頂点は同一円周上にある(円に内接する)。「対角の和が 180∘180^\circ → 44 点が同じ円の上」と読めて、44 点が共円であることを示す強力な道具になる(円周角の定理の逆と並ぶ共円条件)。

補足・つまずきポイント

「内角=対角の外角」を使うと角度問題が速い。たとえば ∠A=110∘\angle A=110^\circ なら対角 ∠C=70∘\angle C=70^\circ で、∠C\angle C の外角はちょうど 110∘110^\circ になる。なお内接四角形には、辺と対角線の積を結ぶ「トレミーの定理」というもう 11 つの性質も隠れている。証明の道すじは中心角を使うものだけではなく、対角線を 22 本引いて円周角の定理と三角形の内角の和だけで示すこともできる。そちらは証明レッスンで組み立てられる。

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