定理辞典📖 定理辞典

円の発展(接弦・方べき)

トレミーの定理

円に内接する四角形では、対角線の積=向かい合う 22 組の辺の積の和。

主張

円に内接する四角形 ABCDABCD では、22 本の対角線の積が、向かい合う 22 組の辺の積の和に等しくなるよ。式で書くと ACBD=ABCD+ADBCAC\cdot BD = AB\cdot CD + AD\cdot BC44 辺と片方の対角線がわかれば、もう一方の対角線が積の計算だけで求められる、とても強い関係だね。

ACBD=ABCD+ADBCAC\cdot BD = AB\cdot CD + AD\cdot BC
ABCD
円に内接する四角形 ABCDABCD22 本の対角線 ACACBDBD。対角線の積=向かい合う辺の積の和、が成り立つ。

成り立つ条件

四角形 ABCDABCD が円に内接していること(44 頂点が同じ円周上)。A,B,C,DA,B,C,D は円周をこの順にまわる並びで、ACACBDBD が対角線、ABABCDCDADADBCBC が向かい合う辺の組。

証明(なぜ成り立つ?)

対角線 ACAC 上に ABK=DBC\angle ABK=\angle DBC となる点 KK をとり、円周角を使って相似な三角形を 22 組つくる。22 つの式を足すと定理が出る。

  1. 1

    対角線 ACAC 上に、ABK=DBC\angle ABK=\angle DBC となる点 KK をとる。弧 BCBC に対する円周角より BAK=BAC=BDC\angle BAK=\angle BAC=\angle BDC も成り立つ。

  2. 2

    ABK\triangle ABKDBC\triangle DBC22 角が等しく相似。対応する辺の比から AKBD=ABDCAK\cdot BD=AB\cdot DC を得る。

    ABKDBC  AKBD=ABCD\triangle ABK\sim\triangle DBC\ \Rightarrow\ AK\cdot BD=AB\cdot CD
  3. 3

    次に KKACAC 上・DD は対角線の先だから KBC=ABCABK\angle KBC=\angle ABC-\angle ABKABD=ABCDBC\angle ABD=\angle ABC-\angle DBCABK=DBC\angle ABK=\angle DBC なので ABD=KBC\angle ABD=\angle KBC。弧 ABAB に対する円周角より ADB=ACB=KCB\angle ADB=\angle ACB=\angle KCB だから、BCK\triangle BCKBDA\triangle BDA も相似。

    BCKBDA  CKBD=BCAD\triangle BCK\sim\triangle BDA\ \Rightarrow\ CK\cdot BD=BC\cdot AD
  4. 4

    22 つの式を足すと (AK+CK)BD=ABCD+ADBC(AK+CK)\cdot BD=AB\cdot CD+AD\cdot BCKKACAC 上だから AK+CK=ACAK+CK=AC。よってトレミーの定理が成り立つ。

    ACBD=ABCD+ADBCAC\cdot BD=AB\cdot CD+AD\cdot BC

逆も成り立ち、ACBD=ABCD+ADBCAC\cdot BD = AB\cdot CD + AD\cdot BC が成り立つ四角形は円に内接する。一般の四角形では左辺が右辺以上(ACBDABCD+ADBCAC\cdot BD\ge AB\cdot CD+AD\cdot BC、トレミーの不等式)で、等号が成り立つのが内接するときだよ。

補足・つまずきポイント

円に内接する四角形のもう 11 つの性質「向かい合う角の和は 180180^\circ」とセットで使うことが多い。証明は対角線上に補助点をとって相似を 22 回つくるのがポイント。正三角形の外接円で使うと、有名な等式が出る応用もある。

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