円の発展(接弦・方べき)
接線と弦の作る角は、その弦に対する円周角に等しい。
円の接線と、接点 から引いた弦 がつくる角は、その弦 に立つ円周角に等しいよ。接点と反対側の弧の上に点 をとると、接線と弦のすき間の角がそのまま円周角 と同じ大きさになる。接線は円周角の「行き止まり」=点 を接点 まで近づけた極限と見ると、円周角の仲間だと感じられる。
直線が円に「接している」(接点 で半径に垂直)こと、弦が接点 を通ること。接線と弦がつくる角は2つ(弦をはさんで2つの弧に対応)できるので、見ている角の内側にある弧の円周角と比べる。反対側の角は、その補角(残りの弧の円周角)になる。
接点 から直径を引き、「直径に対する円周角は直角」(タレスの定理)と円周角の定理を組み合わせる。
接点 を通る直径 を引く( は円周上の反対側)。接線は半径 に垂直だから、その延長である直径 とも垂直。だから「接線と弦 の角」は と書ける。
は直径だから、円周上の点 からできる は直径に対する円周角=直角(タレスの定理)。
直角三角形 の内角の和から、。さっきの接線と弦の角も だったから、この2つは等しい。
は弦 に立つ円周角。円周角の定理より、同じ弧の上にある点 でできる も同じ大きさ。よって接線と弦の角は円周角 に等しいんだ。
ここで見たのは、接線と弦がつくる「鋭角」側(点 を弦の反対側にとった円周角と同じ側)の場合。弦をはさんで反対側にできる「鈍角」の方は、その補角として、もう一方の弧に立つ円周角に等しくなる。どちらの角を見ているか=どちらの弧に立つ円周角か、を対応させれば同じ筋道で説明できるよ。
逆も成り立つ(接弦定理の逆)。点 で直線と円が交わり、 を端とする弦 とその直線がつくる角が、反対側の弧の円周角に等しいなら、その直線は で円に接する。「角が円周角と一致する → その直線は接線」と読めて、接していることの証明に使えるよ。
つまずきやすいのは「どちらの弧の円周角か」。接線と弦の角を見たら、その角が口を開けている側の弧を探し、その弧の上の点でできる円周角と等しい、と対応づけよう。角度を求める問題では、接線が出てきたらまずこの形(接線と弦の角=円周角)を探すのが定石。証明の道すじは1つではなく、ここで挙げた直径とタレスの定理を使うもののほかに、「接線と弦の角も円周角も、どちらも中心角の半分だ」と示す筋もある。証明レッスン「証明: 接弦定理」ではそちらを自分の手で組み立てられるよ。
言葉で読んだら、動くアニメと自分の手で確かめてみよう。
この定理が、実際の問題でどう効くのかを見てみよう。