定理辞典📖 定理辞典

おうぎ形と円の計量

おうぎ形の弧の長さと面積

おうぎ形は円の一部。中心角の割合 θ360\dfrac{\theta}{360} だけ、円周と面積を切り取る。弧 =2πrθ360\ell=2\pi r\cdot\dfrac{\theta}{360}、面積 S=πr2θ360=12rS=\pi r^2\cdot\dfrac{\theta}{360}=\dfrac12\ell r

主張

半径 rr の円は、円周が 2πr2\pi r、面積が πr2\pi r^211 周は 360360^\circ だね。ここから中心角 θ\theta^\circ のおうぎ形(ぴざのひと切れ)を切り出すと、それは円まるごとのうち割合 θ360\dfrac{\theta}{360} だけを取り出したもの。だから弧の長さは円周の、面積は円の面積の、それぞれ割合 θ360\dfrac{\theta}{360} のぶんだけになる(式は下を見てね)。さらに面積は S=12rS=\dfrac12\ell r とも書けて、これは底辺が弧 \ell・高さが半径 rr の三角形と同じ形なんだ。

=2πrθ360,S=πr2θ360=12r\ell=2\pi r\cdot\dfrac{\theta}{360},\qquad S=\pi r^2\cdot\dfrac{\theta}{360}=\dfrac12\ell r
弧 4π120°O6612π
半径 66・中心角 120120^\circ は円全体の 13\tfrac13。だから弧は 12π×13=4π12\pi\times\tfrac13=4\pi、面積は 36π×13=12π36\pi\times\tfrac13=12\pi

成り立つ条件

θ\theta は中心角(度数法)で 0<θ3600<\theta\le360、半径 r>0r>0。角を弧度法(ラジアン)で測るときは、もっとすっきり =rθ\ell=r\thetaS=12r2θS=\dfrac12 r^2\theta になる(高校で習うよ)。

証明(なぜ成り立つ?)

おうぎ形は円ぜんぶの θ360\dfrac{\theta}{360} 倍。円周・面積にその割合をかけ、面積の式から θ\theta を消すと 12r\dfrac12\ell r が出る。

  1. 1

    半径 rr の円は、ぐるり 11 周の長さ(円周)が 2πr2\pi r、内側の面積が πr2\pi r^2。中心のまわりの角は 11 周で 360360^\circ だね。

  2. 2

    中心角 θ\theta^\circ のおうぎ形は、この円まるごとのうち θ360\dfrac{\theta}{360} の割合だけを切り取ったもの。弧の長さも面積も、この同じ割合に比例する。

  3. 3

    だから弧の長さは円周の θ360\dfrac{\theta}{360} 倍、面積は円の面積の θ360\dfrac{\theta}{360} 倍。

    =2πrθ360,S=πr2θ360\ell=2\pi r\cdot\dfrac{\theta}{360},\qquad S=\pi r^2\cdot\dfrac{\theta}{360}
  4. 4

    この 22 式から θ360=2πr\dfrac{\theta}{360}=\dfrac{\ell}{2\pi r} を面積の式に代入すると、θ\theta が消えて S=12rS=\dfrac12\ell r。底辺 \ell・高さ rr の三角形と同じ形になるんだね。

    S=πr22πr=12rS=\pi r^2\cdot\dfrac{\ell}{2\pi r}=\dfrac12\ell r

弧の長さ(または面積)と半径がわかれば、割合 θ360=2πr\dfrac{\theta}{360}=\dfrac{\ell}{2\pi r} から中心角を逆算できる。また S=12rS=\dfrac12\ell r を使うと、中心角を知らなくても弧 \ell と半径 rr だけで面積が直接出せる。

補足・つまずきポイント

S=12rS=\dfrac12\ell r は「底辺=弧 \ell・高さ=半径 rr の三角形」と同じ式。おうぎ形を中心からたくさんの細い三角形に切り分けて並べ替えると、底辺 \ell・高さ rr の三角形にだんだん近づく、とイメージするとつながる。要は「中心角の割合 θ360\dfrac{\theta}{360}」さえつかめば、弧も面積も同じ要領で出せるということだね。

見て確かめる

言葉で読んだら、動くアニメと自分の手で確かめてみよう。

使いどころ

この定理が、実際の問題でどう効くのかを見てみよう。