定理辞典📖 定理辞典

円周角の定理

同じ弧に立つ円周角はみな等しく、中心角のちょうど半分。

主張

円周上の1つの弧 AB を考えると、その弧に対して円周上の点 P からできる角 APB\angle APB(円周角)は、点 P を弧上のどこにとってもつねに同じ大きさになるよ。さらに、その円周角は、同じ弧に対して中心 O からできる角 AOB\angle AOB(中心角)のちょうど半分。「同じ弧 → 円周角はぜんぶ等しい」「円周角は中心角の半分(APB=12AOB\angle APB=\tfrac12\,\angle AOB)」の2つをセットで覚えよう。

APB=12AOB\angle APB = \tfrac{1}{2}\,\angle AOB
40°80°OABP
同じ弧 ABAB に立つ円周角 APB\angle APB と中心角 AOB\angle AOB。中心角は円周角のちょうど2倍。

成り立つ条件

3点とも同じ円の周上にあることが前提。中心角と円周角は『同じ弧』に対して測っていることも大事で、別の弧をとると話が変わる。とくに弧 AB が半円(AB が直径)のときは中心角が 180180^\circ なので、円周角は 9090^\circ。これがタレスの定理だよ。

証明(なぜ成り立つ?)

円周角の頂点 PP と中心 OO を通る直径を補助線に引き、半径でできる二等辺三角形の外角を使う。

  1. 1

    円周角の頂点 PP と中心 OO を通る直線を引き、円と反対側で交わる点を DD とするよ(PDPD は直径)。

    OPABD
    直径 PDPD を補助線に引くと、半径でできる OPA\triangle OPAOPB\triangle OPB(同じ印=等しい半径)はどちらも二等辺三角形になる。
  2. 2

    OPOPOAOA も半径だから OP=OAOP=OA。三角形 OPAOPA は二等辺三角形で、底角が等しい(OPA=OAP\angle OPA=\angle OAP)。

  3. 3

    三角形の外角は、隣り合わない2つの内角の和に等しい。だから OPA\triangle OPA の外角に注目すると:

    AOD=OPA+OAP=2OPA\angle AOD=\angle OPA+\angle OAP=2\,\angle OPA
  4. 4

    まったく同じように、三角形 OPBOPB からはこうなる。

    DOB=2OPB\angle DOB=2\,\angle OPB
  5. 5

    OO が角 APB\angle APB の内側にあるときは、この2つを足すと中心角になる。だから円周角は中心角のちょうど半分だね。

    AOB=2OPA+2OPB=2APB\angle AOB=2\,\angle OPA+2\,\angle OPB=2\,\angle APB
  6. 6

    OO が角の辺の上に来る場合は二等辺三角形ひとつで、OO が角の外側に来る場合は和のかわりに差で考えると、どちらも同じ APB=12AOB\angle APB=\tfrac12\,\angle AOB になる。中心角は PP の位置によらず一定だから、どこに PP をとっても円周角は等しいんだ。

逆も成り立つ。2点 A・B と、直線 AB の同じ側にある2点 P・Q について APB=AQB\angle APB=\angle AQB なら、4点 A・B・P・Q は同一円周上にある。『等しい角 → 同じ円の上』と読めて、4点が1つの円にのるか(共円)を確かめる強力な道具になる。

補足・つまずきポイント

弧をとり違えると、もう一方の弧の円周角(もとの角と合わせて 180180^\circ になる)と混同しやすい。どの弧に立つ角を見ているかを、図でいつも確認しよう。中心角が円周角の2倍、という向きを逆にしないことも注意。

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使いどころ

この定理が、実際の問題でどう効くのかを見てみよう。