定理辞典📖 定理辞典

二次関数の発展・判別式

二次方程式の判別式

判別式 D=b24acD=b^2-4ac の符号で、実数解が2個・1個・0個かが計算せずにわかる。

主張

二次方程式 ax2+bx+c=0ax^2+bx+c=0(a0a\ne0)の判別式を D=b24acD=b^2-4ac と決めると、DD の符号だけで実数解の個数がわかるよ。D>0D>0 なら異なる2つの実数解、D=0D=0 ならぴったり重なった重解(1個)、D<0D<0 なら実数解なし。たとえば x2+2x3=0x^2+2x-3=0D=2241(3)=16>0D=2^2-4\cdot1\cdot(-3)=16>0 で2解(x=3,1x=-3,1)。放物線 y=ax2+bx+cy=ax^2+bx+cxx 軸の交わる点の数が、そのまま実数解の数だよ。

D=b24acD = b^2 - 4ac
(−3, 0)(1, 0)
放物線と xx 軸の交点の数が実数解の数。交わり方は判別式 DD の符号で決まる。

成り立つ条件

a0a\ne0(二次方程式であること)で、係数 a,b,ca,b,c は実数。数えるのは「実数解」の個数で、D<0D<0 のときは実数解が0個(高校ではこのあと虚数解2個として扱う)。aa の符号は個数には効かない。効くのは DD の符号だけ。

証明(なぜ成り立つ?)

平方完成して (x+b2a)2=D4a2\Big(x+\dfrac{b}{2a}\Big)^2=\dfrac{D}{4a^2} の形にする。右辺の符号(=D=D の符号)で、実数の xx が何個あるかが決まる。

  1. 1

    ax2+bx+c=0ax^2+bx+c=0 を平方完成する。x2x^2 の係数 aa でくくって、xx の1次の項を2乗のかたまりにそろえると、

    a(x+b2a)2=b24ac4aa\left(x+\frac{b}{2a}\right)^2 = \frac{b^2-4ac}{4a}
  2. 2

    両辺を aa で割ると、右辺の分母は 4a24a^2a0a\ne0 だから 4a2>04a^2>0(つねに正)。分子は b24ac=Db^2-4ac=D だね。

    (x+b2a)2=D4a2\left(x+\frac{b}{2a}\right)^2 = \frac{D}{4a^2}
  3. 3

    左辺は2乗だから 0 以上。だから右辺 D4a2\dfrac{D}{4a^2} の符号(=DD の符号、4a24a^2 は正なので)で、実数の xx が取れるかが決まる。D>0D>0 なら右辺は正だから両辺の平方根がとれて(複号 ±\pmaa の符号も引き受ける)、

    x+b2a=±D2a  x=b±D2ax+\frac{b}{2a}=\pm\frac{\sqrt D}{2a}\ \Rightarrow\ x=\frac{-b\pm\sqrt D}{2a}
  4. 4

    符号で2つに分かれて異なる2解。D=0D=0 なら右辺は 0 で x+b2a=0x+\dfrac{b}{2a}=0 の1個だけ(重解)。D<0D<0 なら「2乗=負」は実数では起こらないので実数解なし。だから DD の符号が個数を決めるんだ。

    D=0D=0 のとき放物線は xx 軸にちょうど接する(重解=解1個)。これが「異なる2解(D>0D>0)」と「実数解なし(D<0D<0)」の境目だよ。

逆向きにも読める。実数解が2個なら D>0D>0、ちょうど1個(重解)なら D=0D=0、0個なら D<0D<0、と解の個数から DD の符号が決まる。だから「ちょうど接する(D=0D=0)」「2点で交わる(D>0D>0)」といった条件を、DD の式に置きかえて解けるんだ。

補足・つまずきポイント

見るのは DD の符号だけで、DD の値そのもの(16でも100でも)は個数に関係ない。符号をまちがえないよう 4ac-4ac の符号に注意(acac が負なら 4ac-4ac は正)。「重解」は解が1個だけど、もとは2つの解が重なったもの(重複度2)だと意識しておくと、解と係数の関係ともつながるよ。

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