定理辞典📖 定理辞典

空間ベクトル

空間ベクトルの大きさ(成分表示)

空間ベクトル a=(x,y,z)\vec{a}=(x,y,z) の大きさは x2+y2+z2\sqrt{x^2+y^2+z^2}

主張

空間ベクトル a\vec{a} の成分を a=(x,y,z)\vec{a}=(x,y,z) とすると、その大きさ(長さ)は a=x2+y2+z2|\vec{a}|=\sqrt{x^2+y^2+z^2} で求められるよ。平面のときの x2+y2\sqrt{x^2+y^2} に、奥行きの成分 zz の2乗が1つ増えただけ。たとえば a=(2,3,6)\vec{a}=(2,3,6) なら a=4+9+36=49=7|\vec{a}|=\sqrt{4+9+36}=\sqrt{49}=7。原点 O から点 P(x,y,z)\mathrm{P}(x,y,z) までの距離もこれと同じ式で出せる。

a=x2+y2+z2|\vec{a}| = \sqrt{x^2 + y^2 + z^2}
OP236
右・上・奥行きの3つの進み(成分)から、原点 O と点 P を結ぶ矢印の大きさが決まる。

成り立つ条件

成分が直交座標(たがいに垂直な xxyyzz 軸)で表されていることが前提。軸が垂直だからこそ三平方の定理が2回使えて、この形になる。2点 A(x1,y1,z1)\mathrm{A}(x_1,y_1,z_1)B(x2,y2,z2)\mathrm{B}(x_2,y_2,z_2) の距離なら、差のベクトルの大きさ AB=(x2x1)2+(y2y1)2+(z2z1)2\mathrm{AB}=\sqrt{(x_2-x_1)^2+(y_2-y_1)^2+(z_2-z_1)^2} になる(同じ式の応用)。

証明(なぜ成り立つ?)

直方体の対角線として捉え、底面で三平方を1回、立てた直角三角形でもう1回、合わせて三平方を2回使う。

  1. 1

    原点 O から点 P(x,y,z)\mathrm{P}(x,y,z) までの距離が a|\vec{a}| だね。まず P を底面(xyxy 平面)に真下へ落とした影 Q(x,y,0)\mathrm{Q}(x,y,0) を考える。

  2. 2

    OQ\mathrm{OQ} を斜辺とする底面の直角三角形(直角の頂点は xx 軸上の足 (x,0,0)(x,0,0))を見ると、xx 方向と yy 方向は垂直だから三平方の定理が使えて、

    OQ2=x2+y2\mathrm{OQ}^2 = x^2 + y^2
  3. 3

    次に O・Q・P でできる三角形を見る。QP\mathrm{QP} は底面から真上に立てた高さ zz で、底面 OQ と垂直。だから OQP\triangle\mathrm{OQP}Q\angle\mathrm{Q} が直角の直角三角形だよ。

  4. 4

    その直角三角形でもう一度三平方の定理を使い、さっきの OQ2\mathrm{OQ}^2 を入れると、

    OP2=OQ2+QP2=(x2+y2)+z2\mathrm{OP}^2 = \mathrm{OQ}^2 + \mathrm{QP}^2 = (x^2 + y^2) + z^2
  5. 5

    両辺の正の平方根をとると、ほら、成分の2乗を全部足して根号をとった形になった!

    a=OP=x2+y2+z2|\vec{a}| = \mathrm{OP} = \sqrt{x^2 + y^2 + z^2}

大きさ(長さ)1つの数だけからは、もとのベクトルの向きは決まらない。同じ大きさのベクトルは無数にあるからね。大きさは「向きを捨てて長さだけを取り出した量」だと考えよう。

補足・つまずきポイント

つまずきやすいのは根号の中。x2+y2+z2\sqrt{x^2+y^2+z^2}x+y+zx+y+z でも x2+y2+z2\sqrt{x^2}+\sqrt{y^2}+\sqrt{z^2} でもない。必ず「各成分を2乗して足してから、最後にまとめて根号をとる」。負の成分も2乗すれば正になるので、符号は気にせず2乗してよい。

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