定理辞典📖 定理辞典

ベクトル

位置ベクトルと内分点

基準点 OO を決めると各点は位置ベクトルで表せる。AP:PB=m:nAP:PB=m:n の内分点は OP=na+mbm+n\vec{OP}=\dfrac{n\vec a+m\vec b}{m+n}。係数の和が 11 なら直線 ABAB 上(共線)。

主張

基準点 OO11 つ決めると、どの点も「OO からの矢印」=位置ベクトルで場所を表せるよ。点 A,BA,B の位置ベクトルを a,b\vec a,\vec b とすると、線分 ABABAP:PB=m:nAP:PB=m:n に内分する点 PP の位置ベクトルは OP=na+mbm+n\vec{OP}=\dfrac{n\vec a+m\vec b}{m+n}。各頂点には「反対側の比」がつく(a\vec a には遠い方の PB=nPB=nb\vec b には AP=mAP=m)のがポイント。とくに中点(1:11:1)なら OP=a+b2\vec{OP}=\dfrac{\vec a+\vec b}{2}。一般に OP=sa+tb\vec{OP}=s\vec a+t\vec b と書け、s+t=1s+t=1 のとき(かつそのときだけ)PP は直線 ABAB 上にある。

OP=na+mbm+n(AP:PB=m:n)\vec{OP}=\dfrac{n\,\vec a+m\,\vec b}{m+n}\qquad(AP:PB=m:n)
OABabPOP12
緑が a\vec a、紫が b\vec bAP:PB=1:2AP:PB=1:2 の内分点 PPOP=23a+13b\vec{OP}=\tfrac23\vec a+\tfrac13\vec b と表せる(係数の和は 11)。

成り立つ条件

a,b\vec a,\vec b が一次独立(平行でなく、ともに 0\vec 0 でない)なら、平面上の各点の OP=sa+tb\vec{OP}=s\vec a+t\vec b という表し方は 11 通りに決まる。だから 22 通りで書いた式が等しいとき、a,b\vec a,\vec b の係数どうしを比べてよい(係数比較=連立方程式のもと)。

証明(なぜ成り立つ?)

OP=OA+AP\vec{OP}=\vec{OA}+\vec{AP} と分解し、AP\vec{AP}AB\vec{AB} の実数倍で表してまとめる。

  1. 1

    PP は線分 ABABAP:PB=m:nAP:PB=m:n に分けるから、APAPABABmm+n\dfrac{m}{m+n} 倍。向きも同じなので、ベクトルでも AP=mm+nAB\vec{AP}=\dfrac{m}{m+n}\vec{AB}

  2. 2

    基準点 OO から見ると OP=OA+AP\vec{OP}=\vec{OA}+\vec{AP}OA=a\vec{OA}=\vec aAB=ba\vec{AB}=\vec b-\vec a を代入する。

    OP=a+mm+n(ba)\vec{OP}=\vec a+\dfrac{m}{m+n}(\vec b-\vec a)
  3. 3

    a\vec a の係数を整理すると 1mm+n=nm+n1-\dfrac{m}{m+n}=\dfrac{n}{m+n}。まとめると下の式になり、係数の和は n+mm+n=1\dfrac{n+m}{m+n}=1 だね。

    OP=nm+na+mm+nb=na+mbm+n\vec{OP}=\dfrac{n}{m+n}\vec a+\dfrac{m}{m+n}\vec b=\dfrac{n\vec a+m\vec b}{m+n}
  4. 4

    係数の和が 11 になるのは、PP が直線 ABAB 上にあるしるし(s+t=1s+t=1 が共線条件)。中点は m=nm=n を入れて OP=a+b2\vec{OP}=\dfrac{\vec a+\vec b}{2} と確かめられる。

OP=sa+tb\vec{OP}=s\vec a+t\vec bs+t=1s+t=1     \iff PP は直線 ABAB 上にある(共線条件)。33 点が一直線かどうかは係数の和が 11 かで判定できるよ。外分点は比の一方を負にとれば(n<0n<0 など)同じ公式で表せる。

補足・つまずきポイント

つまずきやすいのは係数のつき方。OP=na+mbm+n\vec{OP}=\dfrac{n\vec a+m\vec b}{m+n}a\vec a につくのは APAP ではなく遠い側の PB=nPB=n。「近い点ほど重みが大きい」と「公式では遠い側の比がつく」が両立しているのは、PPAA に近いほど PB(=n)PB(=n) が大きく、a\vec a の重み nm+n\dfrac{n}{m+n} も大きくなるから、と確かめると納得できる。三角形の重心 OG=a+b+c3\vec{OG}=\dfrac{\vec a+\vec b+\vec c}{3} もこの内分の延長だよ。

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