定理辞典📖 定理辞典

正弦・余弦定理

余弦定理

三平方の定理を一般の三角形へ広げた式。c2=a2+b22abcosCc^2=a^2+b^2-2ab\cos C

主張

三角形 ABC で、角 CC をはさむ2辺を aabb、その向かいの辺を cc とすると、c2=a2+b22abcosCc^2=a^2+b^2-2ab\cos C が成り立つよ。直角三角形だけで使えた三平方の定理に、2abcosC-2ab\cos C という補正項をつけて、どんな三角形でも使えるようにしたもの。「2辺とそのはさむ角」から残りの辺を、また「3辺」から角を求められる。

c2=a2+b22abcosCc^2 = a^2 + b^2 - 2ab\cos C
Acab
AA をはさむ2辺 b,cb,c と、その向かいの辺 aa。このとき a2=b2+c22bccosAa^2=b^2+c^2-2bc\cos A

成り立つ条件

cosC\cos CCC は、求める辺 cc の『向かい』の角(=aabb ではさまれた角)であることが命。辺と角の対応をそろえれば a2=b2+c22bccosAa^2=b^2+c^2-2bc\cos A のようにどの角でも同じ形で書ける。角を求めたいときは cosC=a2+b2c22ab\cos C=\dfrac{a^2+b^2-c^2}{2ab} と変形して使うよ。

証明(なぜ成り立つ?)

1つの頂点から対辺へ垂線を下ろし、できた2つの直角三角形に三平方の定理を当てる(ここでは角 AA について a2=b2+c22bccosAa^2=b^2+c^2-2bc\cos A の形で導くよ。どの角でも同じ)。

  1. 1

    頂点 CC から対辺 ABAB に垂線 CHCH を下ろすよ。これで直角三角形が2つできる。

    ABCHbac
    頂点 CC から対辺 ABAB へ下ろした垂線 CHCH が、三角形を直角三角形 ACHACHCHBCHB の2つに分ける。
  2. 2

    直角三角形 ACHACH に注目すると、AC=bAC=b と角 AA から次の2つがわかる。

    AH=bcosA,CH=bsinAAH=b\cos A,\quad CH=b\sin A
  3. 3

    すると HB=ABAH=cbcosAHB=AB-AH=c-b\cos A。もう一方の直角三角形 CHBCHB で三平方の定理を使うと:

    a2=CH2+HB2a^2=CH^2+HB^2
  4. 4

    ここに代入して展開すると、こうなるよ。

    a2=(bsinA)2+(cbcosA)2=b2sin2A+b2cos2A+c22bccosAa^2=(b\sin A)^2+(c-b\cos A)^2=b^2\sin^2 A+b^2\cos^2 A+c^2-2bc\cos A
  5. 5

    sin2A+cos2A=1\sin^2 A+\cos^2 A=1 を使うと b2sin2A+b2cos2A=b2b^2\sin^2 A+b^2\cos^2 A=b^2 にまとまる。だから次の形になる。三平方の定理に 2bccosA-2bc\cos A の補正がついた式だね。

    a2=b2+c22bccosAa^2=b^2+c^2-2bc\cos A
  6. 6

    (A\angle A が鈍角で HHABAB の外に出るときも、cosA\cos A が負になるぶんでつじつまが合い、同じ式が成り立つよ。)

C=90C=90^\circ なら cosC=0\cos C=0 なので 2abcosC-2ab\cos C が消えて c2=a2+b2c^2=a^2+b^2。ちょうど三平方の定理に戻る。さらに cosC\cos C の符号から、a2+b2c2a^2+b^2-c^2 が正なら鋭角・負なら鈍角・00 で直角、と『三平方の定理の逆』の大小判定の理由まで説明できるんだ。

補足・つまずきポイント

正弦定理との使い分けがポイント。「1辺+その向かいの角」がそろうなら正弦定理、「2辺とそのはさむ角」または「3辺」なら余弦定理、と覚えておくと迷いにくい。

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