微分・接線の傾き
点を結ぶ割線の傾き(平均変化率)を、 点を限りなく近づけた極限が、その点での接線の傾き=微分係数 。各点の微分係数を の関数にしたものが導関数 で、。
曲線 の上に 点をとって結ぶと、その直線(割線)の傾きは「高さの差 横の差」=平均変化率 になるよ。この 点を限りなく近づける()と、割線はその点でそっと 点に触れる直線=接線に変わり、傾きはひとつの値に落ち着く。これが での微分係数 で、「その点での変化の速さ=接線の傾き」を表すんだ。 をいろいろ動かして微分係数を の関数とみたものが導関数 。多項式なら下の累乗の微分公式(指数を前に下ろして指数を 減らす)が使えて、定数倍と和はそのまま分けられる(線形性)から、どんな多項式でもすぐ微分できるよ。
微分係数 が存在するのは、平均変化率の極限 が(右から近づけても左から近づけても)同じ値に収束するとき=その点で「微分可能」なとき。前提として、極限(近づく先を読む)と、累乗の微分を導くのに二項定理 を使うよ。多項式・分数関数・三角関数など、なめらかにつながった関数はたいてい微分可能。
平均変化率(割線の傾き)の式を立て、 に二項定理を当てる。 で約分すると最低次の項 だけが残り、 で他の項が消えることを示す。
まず割線の傾き(平均変化率)を式にする。 から までの「高さの差 横の差」だね。 を に近づけた極限が接線の傾き=微分係数だよ。
累乗 で計算してみよう。 を二項定理で展開すると、先頭の どうしが打ち消し合い、残りはすべて を つ以上ふくむ。
これを で割ると、各項から が つ取れる。最低次の項は を持たない 、それ以外はまだ を残しているね。
にすると、 を残した項はすべて に消えて、 だけが残る。これで累乗の微分公式が出た。定数倍と和は極限の性質でそのまま分けられるから、多項式は項ごとに微分すればいい。
「微分可能 連続(つながっている)」は成り立つけれど、逆は成り立たない。 は でつながってはいるが、左から近づけた傾き と右から近づけた傾き がそろわないので、 では微分できない(とがった点)。だから「連続だから微分できる」とは限らない。折れ・とがり・切れ目がある点は要注意だよ。
つまずきの定番は微分係数と導関数の混同。 は「 という 点での接線の傾き(数値)」、 は「各 の傾きを返す関数」。 を求めてから を代入すれば になる。もうひとつ、 は「 を代入する」ことではない。 だと で意味をなさないので、 で割って約分してから近づける(割線が接線に化けるのはこの約分の後)。 は指数を前に下ろして指数を 減らす、と手順で覚えると速いよ。
言葉で読んだら、動くアニメと自分の手で確かめてみよう。
この定理が、実際の問題でどう効くのかを見てみよう。