定理辞典📖 定理辞典

順列・組合せ

二項定理

(a+b)n(a+b)^n を展開すると、ankbka^{n-k}b^k の項の係数は組合せ nCk\,{}_n\mathrm{C}_k になる。

主張

(a+b)n(a+b)^n を展開した各項の係数が、組合せ nCk{}_n\mathrm{C}_k できれいに表せる、という定理だよ。ankbka^{n-k}b^k の項の係数が nCk{}_n\mathrm{C}_k。たとえば (a+b)2=2C0a2+2C1ab+2C2b2=a2+2ab+b2(a+b)^2={}_2\mathrm{C}_0\,a^2+{}_2\mathrm{C}_1\,ab+{}_2\mathrm{C}_2\,b^2=a^2+2ab+b^2(係数は 1,2,11,2,1)。(a+b)3=a3+3a2b+3ab2+b3(a+b)^3=a^3+3a^2b+3ab^2+b^3(係数 1,3,3,11,3,3,1)。この係数の列は、ちょうどパスカルの三角形の各段と同じだよ。

(a+b)n=k=0nnCkankbk(a+b)^n=\sum_{k=0}^{n}{}_n\mathrm{C}_k\,a^{n-k}b^k
abab
n=2n=2 のとき: 正方形が a2, ab, ab, b2a^2,\ ab,\ ab,\ b^2 の4タイルに分かれる。同じ色の abab が2枚。係数 1,2,11,2,1 がパスカルの三角形だよ。

成り立つ条件

nn は自然数。係数 nCk{}_n\mathrm{C}_k(nn 個から kk 個を選ぶ組合せ)はパスカルの三角形の第 nn 段にそのまま並ぶ。a,ba,b は数でも文字でもよい(分数や負の数を代入しても成り立つ)。

証明(なぜ成り立つ?)

(a+b)n(a+b)^n(a+b)(a+b)nn 個かけた積。展開して ankbka^{n-k}b^k の項が何回できるかを、組合せの考え方で数える。

  1. 1

    (a+b)n=(a+b)(a+b)(a+b)(a+b)^n=(a+b)(a+b)\cdots(a+b)nn 個の因数の積。展開すると、各因数から aabb をどちらか1つずつ選んで掛けた項が、選び方の数だけできる。

  2. 2

    そのうち ankbka^{n-k}b^k という項は、「nn 個の因数のうち kk 個から bb を選び、残り nkn-k 個から aa を選ぶ」と作られる。

  3. 3

    その選び方の数は、nn 個から bb を取る kk 個を選ぶ場合の数、つまり nCk{}_n\mathrm{C}_k 通り。だから同じ ankbka^{n-k}b^knCk{}_n\mathrm{C}_k 回現れ、まとめると係数は nCk{}_n\mathrm{C}_k になる。

  4. 4

    kk00 から nn まで動かして全部足せば、(a+b)n=k=0nnCkankbk(a+b)^n=\sum_{k=0}^{n}{}_n\mathrm{C}_k\,a^{n-k}b^k。係数がパスカルの三角形と一致するのは、組合せが同じ規則(nCk=n1Ck1+n1Ck{}_n\mathrm{C}_k={}_{n-1}\mathrm{C}_{k-1}+{}_{n-1}\mathrm{C}_k)で増えるからだよ。

a,ba,b に具体的な数を入れると、組合せの便利な等式が取り出せる。a=b=1a=b=1 とすると 2n=nC0+nC1++nCn2^n={}_n\mathrm{C}_0+{}_n\mathrm{C}_1+\cdots+{}_n\mathrm{C}_n(組合せの総和)、a=1,b=1a=1,b=-1 とすると 0=nC0nC1+0={}_n\mathrm{C}_0-{}_n\mathrm{C}_1+\cdots(交代和は 0)。展開の定理が、数え上げの公式に化けるんだ。

補足・つまずきポイント

指数の動きに注目。ankbka^{n-k}b^kaa の指数 nkn-kbb の指数 kk は逆向きに動き、足すといつも nn。係数 nCk{}_n\mathrm{C}_k は左右対称(nCk=nCnk{}_n\mathrm{C}_k={}_n\mathrm{C}_{n-k})なので、係数の列も 1,3,3,11,3,3,1 のように対称になる。(a+b)2=a2+2ab+b2(a+b)^2=a^2+2ab+b^2 の「+2ab+2ab」を落とさないでね。あの 22 こそ 2C1{}_2\mathrm{C}_1 だよ。

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使いどころ

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