定理辞典📖 定理辞典

複素数平面

複素数の絶対値と偏角

z=a+biz=a+bi を点 (a,b)(a,b) で表すと、絶対値 z=a2+b2|z|=\sqrt{a^2+b^2} は原点からの距離、偏角は実軸からの角。共役 zˉ=abi\bar z=a-bi は実軸対称で zzˉ=z2z\bar z=|z|^2

主張

複素数 z=a+biz=a+bi を、横軸に実部 aa・縦軸に虚部 bb をとった平面上の点 (a,b)(a,b) で表すよ(複素数平面)。原点 OO から zz までの距離が絶対値 z=a2+b2|z|=\sqrt{a^2+b^2}、実軸の正の向きから測った角が偏角 argz=θ\arg z=\theta。この 22 つを使うと z=z(cosθ+isinθ)z=|z|(\cos\theta+i\sin\theta) と極形式で書ける。共役複素数 zˉ=abi\bar z=a-bizz を実軸に関して折り返した点で、zˉ=z|\bar z|=|z|、そして zzˉ=a2+b2=z2z\bar z=a^2+b^2=|z|^2 が成り立つ。

z=a2+b2,zzˉ=z2,z=z(cosθ+isinθ)|z|=\sqrt{a^2+b^2},\qquad z\bar z=|z|^2,\qquad z=|z|(\cos\theta+i\sin\theta)
偏角zab|z|
原点から zz までの距離が絶対値 z=a2+b2|z|=\sqrt{a^2+b^2}、実軸からの角が偏角。実部 aa・虚部 bb を脚とする直角三角形そのものだよ。

成り立つ条件

a,ba,b は実数で z=a+biz=a+bi。偏角は π<θπ-\pi<\theta\le\pi(または 0θ<2π0\le\theta<2\pi)のように範囲を決めて 11 つに定める。z=0z=0 のときは z=0|z|=0 で、偏角は定まらない(向きが決められない)。

証明(なぜ成り立つ?)

z=a+biz=a+bi を点 (a,b)(a,b) とみて、実部 aa・虚部 bb を脚とする直角三角形に三平方の定理を当てる。

  1. 1

    z=a+biz=a+bi を点 (a,b)(a,b) に対応させると、aa が横(実軸方向)、bb が縦(虚軸方向)の移動量。点 zz から実軸へ垂線を下ろすと、横 aa・縦 bb・斜辺 OzOz の直角三角形ができる。

  2. 2

    この直角三角形に三平方の定理を使うと Oz2=a2+b2Oz^2=a^2+b^2OzOz は長さ(原点から zz までの距離)だから、その平方根が絶対値 z|z| になる。

    z=a2+b2|z|=\sqrt{a^2+b^2}
  3. 3

    偏角 θ\theta はこの直角三角形の角だから、cosθ=az\cos\theta=\dfrac{a}{|z|}sinθ=bz\sin\theta=\dfrac{b}{|z|}。よって a=zcosθa=|z|\cos\thetab=zsinθb=|z|\sin\theta で、z=z(cosθ+isinθ)z=|z|(\cos\theta+i\sin\theta) と極形式になる。

  4. 4

    共役 zˉ=abi\bar z=a-bi は実軸に関する鏡像。積 zzˉz\bar z を計算すると i2=1i^2=-1 のおかげで虚部が消え、実部だけが残って絶対値の 22 乗になるんだ。

    zzˉ=(a+bi)(abi)=a2(bi)2=a2+b2=z2z\bar z=(a+bi)(a-bi)=a^2-(bi)^2=a^2+b^2=|z|^2

絶対値 r=z0r=|z|\ge0 と偏角 θ\theta の組(極形式)が決まれば、z=r(cosθ+isinθ)z=r(\cos\theta+i\sin\theta)zz11 つに定まる。逆に直交形 a+bia+bi からは a=rcosθ, b=rsinθa=r\cos\theta,\ b=r\sin\theta で行き来できるよ。

補足・つまずきポイント

z|z| は「大きさ」、偏角は「向き」。和・差は直交形 a+bia+bi が、積・商は極形式が得意で、積では絶対値はかけ算・偏角は足し算になる(ド・モアブルや回転につながる)。共役は zzˉ=z2z\bar z=|z|^2 を使って分母を実数化(わり算)するのに役立つ。22 点間の距離は z1z2|z_1-z_2| でそのまま測れる。z=a2+b2|z|=\sqrt{a^2+b^2} は原点と点 (a,b)(a,b) の距離公式そのものだね。

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