定理辞典📖 定理辞典

図形と方程式

アポロニウスの円

22 定点 A,BA,B からの距離の比 PA:PBPA:PB が一定(1:1\ne1:1)の点 PP は、円をえがく。

主張

22 つの定点 A,BA,B と正の定数 kk(k1k\ne1)に対して、PA:PB=k:1PA:PB=k:1(距離の比が一定)を満たす点 PP の集まり(軌跡)は 11 つの円になる。これをアポロニウスの円というよ。中心と半径は、直線 ABAB 上で同じ比になる 22 点、つまり ABABk:1k:1 に内分する点 II と外分する点 EE で決まり、I,EI,E が直径の両端、中心はその中点になる。比がちょうど 1:11:1 のときだけは例外で、軌跡は円ではなく ABAB の垂直二等分線(直線)になる。

PA:PB=k:1 (k>0, k1)  P は円をえがくPA:PB=k:1\ (k>0,\ k\ne1)\ \Longrightarrow\ P\,\text{ は円をえがく}
ABIECP
PA:PB=2:1PA:PB=2:1 を保つ点 PP の軌跡は円。直径の両端は ABAB2:12:1 に内分する II・外分する EE で、中心 CC はその中点。

成り立つ条件

ABA\ne B で、比 kkk>0k>0 かつ k1k\ne1k=1k=1(等距離)のときは円にならず垂直二等分線に退化する。「1:11:1 以外」が円になる条件だね。

証明(なぜ成り立つ?)

距離の条件 PA=kPBPA=k\cdot PB を座標で 22 乗して整理すると円の方程式が出る。直線 ABAB 上の内分点・外分点がその直径の両端になる。

  1. 1

    PA:PB=k:1PA:PB=k:1PA=kPBPA=k\cdot PB、両辺を 22 乗して PA2=k2PB2PA^2=k^2\,PB^2 と同じこと。A,BA,B を座標に置き、P=(x,y)P=(x,y) として両辺の 22 乗距離を成分で書く。

  2. 2

    展開すると両辺に x2+y2x^2+y^2 が現れ、左辺の係数は 11・右辺の係数は k2k^2。移項して (1k2)(1-k^2) でわると(k1k\ne1 だからわれる)、x2+y2+(1 次の項)+(定数)=0x^2+y^2+(\text{1 次の項})+(\text{定数})=0 の形になる。これは円の方程式。だから軌跡は円。

  3. 3

    その円が直線 ABAB と交わる 22 点が直径の両端で、ABABk:1k:1 に内分する点 II と外分する点 EE。中心 CCIEIE の中点、半径は CI=CECI=CE だね。(k=1k=1 なら 1k2=01-k^2=0 でわれず、式は 11 次=直線=垂直二等分線に退化する。)

逆に、そのアポロニウスの円の上にある点はどれも PA:PB=k:1PA:PB=k:1 を満たす(軌跡=ちょうどその円で、過不足なし)。比を 1:11:1 に近づけると円はどんどん大きくなり、1:11:1 で半径が無限大=直線(垂直二等分線)に変わる、と対比して覚えるとよい。

補足・つまずきポイント

なぜ円になるか。座標で PA=kPBPA=k\cdot PB22 乗して整理すると、x2,y2x^2,y^2 の係数がそろって円の方程式 (xc)2+y2=r2(x-c)^2+y^2=r^2 の形になる(代数でも確かめられる)。k1k\ne1 だから割り算ができて円が残り、k=1k=1 だと 22 乗の項が消えて 11 次式=直線になる。直径の端 I,EI,EABABk:1k:1 に内分・外分する点で、中心 CCIEIE の中点だよ。

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