分散・標準偏差(ばらつき)
分散は「偏差の2乗の平均」だが、(2乗の平均から平均の2乗を引く)でも出せる。
データ の分散 は、定義では「偏差(平均からの距離)の2乗の平均」。じつはこれは、各値を2乗してから平均した から、平均を2乗した を引くだけで求められるよ。偏差を1つずつ計算しなくていいので、手計算がぐっと楽になる便利な式なんだ( は平均)。
はデータの各値、 はその平均。定義の「偏差2乗の平均」と完全に同じ値になる(近似ではなく等式)。 は『2乗してから平均』、 は『平均してから2乗』で、この2つは別物だという点が前提。
定義の偏差2乗を展開し、和を項ごとに分ける。平均の定義 を使うと、まんなかの項がきれいにまとまる。
定義は 。まず中身の2乗を展開する( は定数あつかい)。
これを足して を掛ける。和は項ごとに分けられて、定数 は和の外へ出せる。
ここで (平均の定義)、。最後の項は を 個たして で割るので 。代入すると、
まんなかと最後をまとめて、。偏差を1つずつ計算しなくても、2乗の平均と平均の2乗だけで分散が出るとわかったね。
この式は (分散は0以上)から 、つまり「2乗の平均 平均の2乗」も教えてくれる。等号が成り立つのは 、すなわちデータが全部同じ値でばらつきが無いときだけだよ。
混同しやすいのは と 。順番が逆で、ふつう なのでこの差が分散になる。定義式(偏差2乗の平均)は意味がわかりやすく、計算式()は手早い。意味は定義で理解し、計算は計算式で、と使い分けよう。標準偏差はこの の平方根 だよ。
言葉で読んだら、動くアニメと自分の手で確かめてみよう。
この定理が、実際の問題でどう効くのかを見てみよう。