定理辞典📖 定理辞典

数列・Σ・漸化式・帰納法

等差数列の和

初項 a1a_1・末項 ana_n・項数 nn の等差数列の和は Sn=(a1+an)n2S_n=\dfrac{(a_1+a_n)\,n}{2}

主張

一定の差(公差 dd)で増えていく等差数列の、初項 a1a_1 から第 nnana_n までの和 SnS_n は、(初項+末項)×項数2\dfrac{(\text{初項}+\text{末項})\times\text{項数}}{2} で求められるよ。たとえば 2,5,8,11,142,5,8,11,14 の和は (2+14)×52=40\dfrac{(2+14)\times5}{2}=40。末項がまだ分からないときは an=a1+(n1)da_n=a_1+(n-1)d を入れて、公差と項数だけの式 n{2a1+(n1)d}2\dfrac{n\{2a_1+(n-1)d\}}{2} としても同じだよ。11 つずつ足さなくても、ならした平均 a1+an2\dfrac{a_1+a_n}{2} に個数 nn をかければ和が出る。これがいちばんの値打ちだね。

Sn=(a1+an)n2=n{2a1+(n1)d}2S_n=\dfrac{(a_1+a_n)\,n}{2}=\dfrac{n\{2a_1+(n-1)d\}}{2}
2581114
同じ階段をひっくり返して重ねると、どの列も高さ「初項+末項」でそろい長方形になる。これが和 22 組ぶん =2Sn=2S_n だよ。

成り立つ条件

となり合う項の差がいつも同じ(公差 dd が一定)であること。nn は項数(正の整数)で、末項は an=a1+(n1)da_n=a_1+(n-1)d。「初項から末項まで nn 個ある」という個数の数えまちがいに気をつけよう(a1a_1 から ana_n までは nn 個)。

証明(なぜ成り立つ?)

SnS_n を順番どおりに、もう 11 つは逆順に書いて、22 つを縦に足す。縦のペアがどれも「初項+末項」でそろうことを使う。

  1. 1

    和を順番どおりに Sn=a1+a2++anS_n=a_1+a_2+\cdots+a_n と書き、その下に逆順 Sn=an+an1++a1S_n=a_n+a_{n-1}+\cdots+a_1 をならべるよ。同じ和を 22 通りに書いただけだね。

  2. 2

    縦にペアで足すと、a1+ana_1+a_na2+an1a_2+a_{n-1}、…とどのペアも値が同じ。等差数列では片方が dd 増えると相手は dd 減るから、ペアの和はいつも「初項+末項」=a1+an=a_1+a_n でそろうんだ。

    ak+an+1k=a1+ana_k+a_{n+1-k}=a_1+a_n
  3. 3

    そのペアが nn 個ぶんできるから、ペアの和を nn 個集めたものが和 22 組ぶん。これは「同じ階段をひっくり返して重ねると、縦 (a1+an)(a_1+a_n)・横 nn の長方形=和 22 組ぶん」になることそのものだよ。

    2Sn=(a1+an)n2S_n=(a_1+a_n)\,n
  4. 4

    両辺を 22 でわれば Sn=(a1+an)n2S_n=\dfrac{(a_1+a_n)\,n}{2}。長方形は和を 22 組重ねたものだから、本当の和はその半分、というわけだね。

和の式 Sn=d2n2+(a1d2)nS_n=\dfrac{d}{2}n^2+\left(a_1-\dfrac{d}{2}\right)n は、nn22 次式で「定数項が 00」。逆に、和が Sn=pn2+qnS_n=pn^2+qn(定数項なしの nn22 次式)の形で表せる数列は等差数列だ、と読めるよ。和の形から「等差かどうか」を見分ける手がかりになる。

補足・つまずきポイント

つまずきやすいのは公式の使い分け。末項 ana_n が分かっているなら (a1+an)n2\dfrac{(a_1+a_n)n}{2} が速い。末項が不明なら an=a1+(n1)da_n=a_1+(n-1)d を先に出すか、公差版 n{2a1+(n1)d}2\dfrac{n\{2a_1+(n-1)d\}}{2} を使う。どちらも中身は同じだよ。a1+an2\dfrac{a_1+a_n}{2}(初項と末項をならした平均)×n\times\,n(個数)と読むと、図の「ひっくり返して長方形」とぴったり重なる。

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