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仮説検定の考え方(棄却域)

仮説検定の考え方(棄却域)全4問
012345678910観測 9回▼表が出た回数確率
① 考えてみよう

「公平だよ(表の出る確率は0.5)」と言い張るコイン。10回投げたら表が9回も出たよ。これ、本当に公平かな?それとも「表が出やすい」と言えるかな?

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  1. ① 考えてみよう
  2. 1

    「公平だよ(表の出る確率は0.5)」と言い張るコイン。10回投げたら表が9回も出たよ。これ、本当に公平かな?それとも「表が出やすい」と言えるかな?

  3. 2

    もし本当に公平なら、表の回数はこの山みたいに散らばって、いちばん多いのは中心の5回あたり。9回はずいぶん右はしだね。でも「たまたま」かもしれない。さあ、このコインをどう判断する?

  4. ② 考え方
  5. 3

    まず「コインは公平(p=0.5)」と仮に主張してみる。そのうえで「公平ならめったに起きない=上位5%」の範囲をありえにくい側と決めるよ。この範囲を棄却域というんだ。

  6. 4

    公平なら表が9回以上になる確率は (10+1)÷1024≈1.1(10+1)\div1024≈1.1%。8回以上まで広げると約5.5%で5%を超えちゃう。だから5%に収まる右の裾、9回と10回を棄却域(赤)にするよ。

  7. 5

    さあ、実際に観測した「9回」はどこ?ちょうど赤い棄却域の中だね。つまり「公平なら9回以上はめったに起きない」はずのことが、現実に起きたわけだ。

  8. ③ 解答
  9. 6

    だから「たまたま」では片づけにくい。仮の主張だった「公平」を棄てて、「このコインは表が出やすい」と判断するよ。これが仮説検定の考え方だね。

  10. 7

    見つけるコツ: まず「差はない・公平」と仮に置き、公平なら起きにくい範囲(棄却域)を先に決める。観測値がそこに入れば主張を棄てる。確率を棒の面積で見て線を引くのがカギだよ。

答案の書き方(記述例)

解き方がわかったら、次は答案に書く番。テストの解答用紙には、こんなふうに書けば伝わるよ。

帰無仮説を「コインは公平で、表の出る確率は 12\frac{1}{2} である」、対立仮説を「表の出る確率は 12\frac{1}{2} より大きい(表が出やすい)」とする。

対立仮説は表が多く出る向きなので、表の回数が多い側(上側)に棄却域をとる。有意水準を 55% とする。

帰無仮説が正しいとき、10回投げて表が kk 回出る確率は 10Ck(12)10=10Ck1024{}_{10}\mathrm{C}_{k} \left(\frac{1}{2}\right)^{10} = \frac{{}_{10}\mathrm{C}_{k}}{1024} である。

表が10回の確率は 11024\frac{1}{1024}、9回の確率は 101024\frac{10}{1024}、8回の確率は 451024\frac{45}{1024}

表が9回以上になる確率は 10+11024=111024≒0.011\frac{10 + 1}{1024} = \frac{11}{1024} \fallingdotseq 0.011 で、0.050.05 以下である。

表が8回以上になる確率は 45+10+11024=561024≒0.055\frac{45 + 10 + 1}{1024} = \frac{56}{1024} \fallingdotseq 0.055 で、0.050.05 をこえる。

よって棄却域は「表が9回以上」である。

実際に出た表の回数 99 は棄却域に入るので、帰無仮説を棄却する。

答え 有意水準 55% で「公平」は棄てて、このコインは表が出やすいと判断できる

減点されやすいポイント

棄却域は「その回数ちょうど」の確率ではなく、それより極端な場合までふくめた「〜回以上」の確率で決めるのが仮説検定の決まりだよ。8回ちょうどの確率は約 4.44.4% で 55% より小さいけれど、8回以上は約 5.55.5% で 55% をこえるので、8回は棄却域に入らないね。もし観測値が棄却域に入らなかったら、「公平である」と言い切るのではなく「表が出やすいとはいえない」と書くのが正しい言い方だよ。

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